Risk Magazine (May 2017)
Robo-traders and robo-labor
・最近流行りの機械学習ネタがRisk Magazineでも特集されており、上記記事はその導入として、後続の記事の要約になっている。
・実例1
・Bloombergは、流動性の低い債券の取引コストを推定するのにクラスター分析を使用。
・過去の取引事例が少なく、分析の材料が不足している場合であっても、
債券間の類似性を測ることができる。
・実例2
・Natixisは、ストレステスト結果からアノマリーを見つけて警告を発するのに、
機械学習の技術を使用。
・その他にも、規制強化によりモデル検証の業務量が増加しているため、
同様の技術を用いてミドルクオンツの業務を効率化し、より複雑なイシューに集中できる
ようにしている。
・機械学習の特徴は、具体的な処理内容をプログラミングするのではなく、
そもそもの仮説の立て方や、その仮説を修正・改善していく方法をプログラミングする。
つまり、従来よりも1段階上の階層である、思考プロセスを記述する。
・機械学習の応用は、その長所がまさに短所となっている。
インプットとアウトプットの間の関係がはっきりしない、「ブラックボックス化」が問題。
(どのようなプロセスを経てアウトプットが得られたのかが、従来の方法よりも不透明。)
従来のプログラムよりも抽象的な、思考プロセスの形でコーディングされているため、
アウトプットを得たプロセスを、当局などの外部者に対して説明することが困難。
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