複数の株価を参照するデリバティブ商品などは、評価するために株価の相関をインプットする必要がある。
必要なのは当然インプライドの相関なのだが、インプライドコリレーションの推定に使えるようなマーケットレートがない。
このため、実務ではヒストリカルで推定したコリレーションを用いて、インプライドのコリレーションを求めることになる。
簡便的にヒストリカル相関をそのままインプライド相関としてインプットしているケースも多いが、
何らかの式でヒストリカルからインプライドに変換しているケースも見られる。
インプライド相関からヒストリカル相関を差し引いたものは、コリレーションプレミアムといわれるもので、トレーダーの感覚からこのコリレーションプレミアムを設定することもある。
1つの方法としては、
インプライド相関 = ヒストリカル相関 + alpha × (1 − ヒストリカル相関)
という式で変換するものだ。これに従うと、ヒストリカル相関が1に近いほどコリレーションプレミアムは小さくなる、ということになる。
右辺を書き変えると、
alpha + (1 – alpha) × ヒストリカル相関
となるので、alphaはヒストリカル相関がゼロのときのコリレーションプレミアムである。
このalphaをトレーダーの感覚に合うように、あるいはトーテムのコンセンサス相関に合うように設定する、といったことが考えられる。
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