非標準金利インデックスのボラティリティ計算方法

円では標準金利インデックスはLIBOR 6Mだが、それ以外のLIBOR 3M、TIBOR 6M、TIBOR 3Mなどのボラティリティはどう求めればよいか。

非標準な金利インデックスのキャップやフロアを評価する際、これら金利のボラティリティが必要になる。

 

 
市場でキャップボラティリティやキャップレットボラティリティを取得できるのは、円だとLIBOR 6Mのみである。
もしくは、LIBOR 3Mも取得できるかもしれない。
しかしそれ以外の金利インデックスのボラティリティは市場から取得できない。
 
その求め方には、大きく分けて2つのアプローチがある。
 
⑴非標準金利インデックス用に別のボラティリティサーフェイスを構築する
 
⑵標準金利インデックスのボラティリティサーフェイスをそのまま用いて、ストライクに応じたボラティリティを取得する際、シフトしたストライクを用いる
 
⑴のアプローチには、例えば、Blackボラティリティの時代であれば、以下のような選択肢があった。
 
・フォワードレートとボラティリティの積が金利インデックスによって変わらない、と仮定して求める
 
・フォワードとストライクの平均と、ボラティリティの積が金利インデックスによって変わらない、と仮定して求める
 
しかしながら、最近は低金利で、BlackではなくNormalボラティリティを使うケースがほとんどであり、
⑵のアプローチが多いような気がする。
 
⑵は例えば、LIBOR 6Mのボラティリティを用いて、LIBOR 3Mのボラティリティを求めるときは、
 
LIBOR 6Mのストライク− LIBOR 3Mのストライク
=LIBOR 6Mのフォワードレート− LIBOR 3Mのフォワードレート
 
となるように、取引条件のLIBOR 3Mのストライクから、LIBOR 6Mのストライクに変換する。
このLIBOR 6Mベースのストライクに対応するボラティリティを、LIBOR 6Mのボラティリティサーフェイスから取得する。
 
3Mテナーは6Mテナーよりも金利が低い場合が多い。
その場合、ストライクも低くしてあげないといけないのである。
実際、上の式から、3Mテナーのストライクは、6Mのストライクから、フォワードレートのスプレッドを差し引いたものになることがわかる。
 

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